和もみセラピストの万里です。
さて今日は、
「指が痛くて強く押せない、施術が終わると、指が痛くてものが掴めない」
「指の痛みを抑えるために、保冷剤や湿布で冷やしながら施術をしている」
「だんだん、指や関節が太くなっている」
このような悩みを抱えているセラピストさんへ、指が痛くならない施術のコツをお伝えします。
■指が痛いとお悩みのセラピストさんへ
この記事を書いている私は、セラピスト歴19年、独立して14年目です。
指や腰が痛いセラピストさん用の講座をし、300人以上を教えてきました。
このような経験を基に、指が痛いセラピストさんの解決方法について書きます。
正直、サロンの研修や、先輩施術者が言っていることと違って戸惑うかもしれませんが・・
いろんなやり方の中で、自分に合った方法を見つけていただけたら嬉しいです。
一刻も早く、指の痛みから解放されますように!
以前に指が痛いセラピストさんへメルマガ内容も紹介しました♪
□お勤めセラピストの時は指が痛かった
私もリラクゼーションのお店で働き始めた頃は、指の痛みにとても苦しみました。
先輩からは、「みんな通る道だからね。そのうち慣れるよ!」と言われ
そういうものなのか・・と我慢しながらやっていました。
半年~1年くらいで、慣れてきましたが、親指の爪が変形してきたり関節が太くなって曲がったり・・
慣れたと言っても、お客様が続くと指が痛くなったり、プルプル震えて力が入らなくてお菓子の袋を開けるもの大変なくらい・・苦笑
分かってくれる人いるかな・・?
※湿布や炎症止めは、筋肉や組織が硬くなってしまうので使わない方がいいですよ。
私の場合、やり方を変えたら、指だけじゃなくて首や肩、背中、腰も楽になったのです。
どれだけ自分の身体に負担をかけていたのか・・
それからは、施術をすると自分の身体もポカポカ温かくなったり、体温も上がったり、生理痛が軽くなったり。
風邪も引きにくくなったし、体調を崩すことも少なくなりました。
そして一番びっくりしたのは、お客様の身体の「ここやってほしいだろうな~」ってポイントが触れて分かるようになったことです。
それでは、解説していきます。
□セラピストの指が痛くなる原因は?
まずは、原因から。
指が痛くなる原因として考えられるのは、この3つです。
- 手の使い方が自分に合ってないから
- 強いチカラで押そうとしているから
- 独りよがりの施術になっているから
以前の私もそうでした・・
セラピスト研修の現状
それぞれの解決方法をお伝えする前に、サロン研修の現状について整理しておきたいと思います。
親指の付け根のMP関節を突き出すようにして、親指は反らすと指が痛くならないよ。
四指はピシッと揃え、肘はピンと伸ばして固定すると、圧が逃げずに入るよ。
20キロ、30キロくらい押せるようにならないと通用しないよ!
力がないなら、指を鍛えないと!お客様は満足してくれないよ!
そんな風に教えらていませんか?
整体師さんや、指圧師さんがよくこういうやり方をしているようですね。
治療系のやり方なのかな?
それで上手くいっているから問題ないよ!って場合はそれでいいと思います。
でも、指が痛い場合は、違うやり方を教えてくれたらいいのですが・・現場ではそれがないんですよね。
先輩セラピストもそれを教わってきているので、違う方法を知らないのかもしれません。
自分たちも指が痛いのを我慢してきたんだから、あなたたちも我慢してやりなさい!
そんな深層心理もありそうですが・・
教えられた方法だと、指が痛くなってしまう場合や、上手く圧が入らない場合は、やり方を変えてみませんか?
それから、指が太くなったり、爪が変形するのは、イヤじゃないですか?
私はイヤです><
この方法が正しい!それは間違っている!と言いたいのではなく、新しい選択肢にしていただけたら嬉しいです。
指が痛いのを我慢しなくても、ちゃんとコリはほぐれますし、お客様に喜んでもらえますよ。
では、3つの原因とそれぞれの解決方法をお伝えしていきますね。
指が痛い原因①:手の使い方が自分に合ってないから
手の使い方については、自分のそのままの手の形、普段通りにしましょう!
どこかに力を入れたり、誰かの手の形をマネしなくていいのです。
指が反る人も、反らない人も、手が大きい人も、小さい人も、そのままでOK♪
どんな手が施術に向いているとか、向いていないとか、そんなのはありません!
具体的にやり方を、解説していきますね。
まずはじめに、母指圧であれば、自分の親指のどこの面を使うのか?それを明確にします。
その面をお客様の身体に当てて(まだ押してはいけませんよ!)、母指がグラつかないようにそっと四指を置きます。
これでOK!
その時に、不自然に力んでいるところがないかチェックします。
力んでいるようでしたら、エア(空中)でやってみたり、自分の太ももでやってみたりして、本来の自分の手の柔らかさを思い出してください。
柔らかい手で触れると気持ち良くないですか?
力が入っている手で触れられると、お客様の身体にも力が入ります。
つまり、ほぐれないし、圧も入りにくくなります。
柔らかい手で触れて癒してあげましょう!
指が痛い原因②:強いチカラで押そうとしているから
和もみを学びに来るセラピストさんを見ていると、強いチカラで押そうとしていることが多いです。
コリがほぐれるのに必要なのは、重さにしたら1~3キロくらいの圧です。
実際に、体重計などを使って自分の圧を計ってみるといいかもしれませんね。
20~30キロの圧を目指している施術者からしたら、軽すぎると思うかもしれませんが、3キロもけっこう重いですよ。
それが、母指の点に乗るのですから十分。
1~3キロの重さを「す~っと」無駄なく親指の先に届けましょう。
肩に力が入っていたり、手首や指に力を入れて固めていると、重さがそこで吸収されてしまいます。
届くはずの重さが止まってしまうのです。
そうなると、重さが足りないので、もっと力を入れたり、もっと体重を乗せたりしなければなりません。
力が加わり、数十キロの重さに耐えるために、指は必至・・
そりゃ、痛くなるワケです。
身体の力みが抜けない場合は、押すイメージをチカラではなく『重さ』に変えてみてください。
チカラで押すではなく、『重さを届ける』
そうイメージしたら、ちょっと力が抜けていきませんか?
はじめてこの感覚を体感したセラピストさんの反応は、「えっ!?こんなんで圧ちゃんと入っているんですか??」こんな感じです。
でも、受け手からは「いつもやっているのよりも、しっかり圧が入ってますよ」と。
それから、そもそも論として、コリはどうやってほぐれていくのかを理解していないといけないですね。
「コリがほぐれる仕組み」については、またの機会に書きたいと思います。
指が痛い原因③:独りよがりの施術になっているから
手の使い方を見直して、押すイメージを変えたら次です。
ここまでは、施術をする自分側のことをお伝えしてきましたが、施術をすると言うことは相手がいますよね。
親指の先まで届いた重さを、次はお客様の身体の中に届けていきます。
この時に必要なのは、『受け入れてもらう』こと。
これができると、強もみが好きなお客様から「いつものグイグイではないけど、これはこれでじんわり気持ちいいね^^」そんな風に言ってもらえます。
どんなに強いチカラで押しても、お客様の身体が受け入れて押されてくれないと、圧は入っていきません。
つまり、ほぐれません。
受け入れてくれないということは、言葉を変えれば抵抗されているということ。
益々、ほぐれません。
自分の指が痛いくらい頑張って押しているのに、お客様から「もっと強く」と言われてしまったり、
痛いだけで気持ち良くない施術になってしまったり、
揉み返しにさせてしまったり、
そんなことが起こります。
じゃあ、受け入れてもらう、押されてもらうには、どうしたらいいのか?
コリがほぐれるには、お客様とセラピストの共同作業という意識を持つことがとても大事です。
施術のやり方としては、お客様の身体の硬さを感じること、その硬さに合わせること。
そして、原因②の自分の親指の先まで届いた重さを、お客様の身体の中に届けていきます。
さらにお客様の身体の反応をみながら、圧加減を調整したり、ポイントや角度、回数、テンポなどを調整していくといいですよ。
これを意識しながら施術をしていると、お客様の身体の「ここやってほしいだろうな~」ってポイントが触れて分かるようになります。
これは私も、一番びっくりしたことです。
指が痛いのを我慢しながら施術をしていたときには、感じられなかった感覚を指で感じられるようになりました。
■セラピストの指が痛くならない対策方法
簡単に、指が痛くなる原因のおさらいしますね。
原因①:手の使い方が自分に合ってないから
・自分のそのままの手の形、普段通りにしましょう!
・どんな手が施術に向いているとか、向いていないとか、そんなのはありません!
・そのままでOK♪
原因②:強いチカラで押そうとしているから
・20~30キロの圧なんていりません!
・1~3キロの重さを「す~っと」無駄なく親指の先に届けましょう。
・イメージは、チカラで押すではなく『重さを届ける』
原因③:独りよがりの施術になっているから
・親指の先まで届いた重さを、お客様の身体の中に届けていきます。
・この時に必要なのは、『受け入れてもらう』こと。
・コリがほぐれるには、お客様とセラピストの共同作業
私の場合、やり方を変えたら、指だけじゃなくて首や肩、背中、腰も楽になりました。
施術をすると自分の身体もポカポカ温かくなったり、体温も上がったり、生理痛が軽くなったり。
風邪も引きにくくなったし、体調を崩すことも少なくなりました。
繰り返しになりますが、
この方法が正しい!それは間違っている!と言いたいのではなく、新しい選択肢にしていただけたら嬉しいです。
指が痛いのを我慢しなくても、ちゃんとコリはほぐれますし、お客様に喜んでもらえますよ。
□和もみ®で出来ること
和もみでは、強もみしないでほぐす方法、セラピストを長く続ける秘訣をお伝えしています。
そんな和もみの基礎講座は、東京、大阪を中心に今年は仙台でも開催予定です。
なかなか会場まで来られない場合は、基礎講座の動画でも詳しく解説していますので、そちらもよかったら活用してください。
指が痛いセラピストさんが、その痛みや不安から早く解放されますように・・
そして、本物の癒しの和が広がっていきますように・・願っています。